みどりのながれ

日々のメモ

Switchオンライン バンパイアキラー

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あけましておめでとうございます。

2022年初のゲームクリアはレトロなタイトルになりました。

 

1994年発売の『バンパイアキラー』。

昨年秋にSwitchオンラインでの配信サービスが拡張されて、

ニンテンドウ64メガドライブの作品もいくつか解禁されたんですが

その中にこのタイトルが含まれていたので遊ぶことができました。

 

 

…ちょっと前置きを。

悪魔城ドラキュラシリーズは、

実はスマブラにシモンやリヒターが参戦するまで

ミリしらどころかBGMがなんか人気だね?くらいの認知度しかなくて、

全然やったことも見たこともありませんでした。

 

ところが、スマブラの延長でキャラクターや作品の世界観など

バックボーンを調べて知っていく過程で、

自分の好みの作風と大いに合致する気配がして一転。

ぜひ遊んでみたい旧作ゲーム群として、

優先度上位に突如差し込まれるシリーズとなりました。

要はピンときたってやつですね…。

 

その後PS4にて配信されていた『血の輪廻』でシリーズ作品に初めて触り、

(その当時はSwitchで悪魔城シリーズが配信されてなかった)

これが私の悪魔城ドラキュラシリーズのデビュー作となりました。

 

 

初めは「この時代の横スクロールアクションとか所詮覚えゲーでしょ」と

高をくくっていたんですが、任天堂のアレソレと違って

敵が無限湧きしたりノックバックで奈落に突き落とされたりと、

想像の数倍苦戦しました…。

 

 

2年くらい前の話になっちゃうんで

振り返ってプレイ記録とかはもう載せませんが、

久々に硬派なゲームを遊んでかなり楽しかったのも事実です。

 

 

…で、ここからが本題なんですが、

「じゃあ次はどの作品を遊ぼう?」ということで候補に挙がって

いたのがこの作品『バンパイアキラー』だったというわけです。

 

『血の輪廻』と発売年が近く、グラフィックや操作感という点で

とっつきやすそうだろうということも理由だったんですが、

何より気になっていたのが舞台設定でした。

 

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オープニングデモで表示される舞台設定

 

基本的に悪魔城シリーズはその名の通り

中世ヨーロッパの悪魔城を舞台にゲームが進んでいくんですが、

バンパイアキラー』は第一次世界大戦前後の近代ヨーロッパが舞台。

サラエボ事件にドラキュラ一味が関わっていて、

戦乱を引き起こすことでその犠牲者の魂をドラキュラ復活に捧げる…

的な前日談があるのですが、それも自分の目に随分魅力的にうつりました。

しかも悪魔城を飛び出して欧州各国の名所をめぐるような

ステージ構成とあって、社会科(歴史・地理)オタクとしては

トキメキしかありません。

 

…ただ、一つ重大な問題点があって

『血の輪廻』からは随分間があいてしまいました。

その問題点とは…

 

ソフトが希少でプレミア化していたこと!!

仮にソフトを入手しても遊ぶ環境が確保できないこと!!

 

遊びたいのに遊べないという旧作あるあるの中でも

筆頭クラスに絶望的な状態で、

ソフトの値段は約60000円までつり上がったりも。

コレクターでもシリーズ往年のファンでもない自分が手に取るには

難しいどころか夢のまた夢というタイトルでした。

メガドラミニ等に収録された事は知っていましたが手を出すには至らず…)

 

そんな折にSwitchオンラインでの配信を知り、

これはぜひ遊ばなくては!とプレイに至ったわけです。

…さらりと流すつもりがなんかすごく前置きが長くなってしまった…。

それだけ”願”みたいなものが私の根底にあった

作品だということがお伝えできれば。

 

 

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エリックの方が3歳年上

 

このゲームはいわゆるダブル主人公で、

異なる操作感の二人でステージを攻略することができます。

聖鞭バンパイアキラーの継承者、アメリカ人のジョニー・モリス。

妖槍アルカードスピアを操る、スペイン人のエリック・リカード

親切なことに生年月日が記載されてますが、

アクションゲーム的には全くと言っていいほど必要ない情報だったり。

 

鬼滅の刃』とほぼ同じ時代の話といえば

なんとなく世界情勢や時代背景をイメージしやすいですかね?

登場人物の生年もそれほど大差ないと思います。

西も東も鬼退治。どうなっとるんだこの時代は。

 

悪魔城シリーズとしてスタンダードな主人公の立ち位置がジョニー、

『血の輪廻』のマリアちゃんほどではないですが、

アクションがちょっと苦手な人に対しての救済措置として

配置されてるのがエリックだと解釈しましたがそうでもないのかな?

 

『血の輪廻』でだいぶコテンパンにされたので

今回は正統派ジョニーを無視して初めからエリックを選択。

 

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説明書のイラストもそうなんですが、エリックがやたら美男子に描かれてて

「これは女の人と間違えられてそうだな…」と思っていたら

マジでそうらしくて笑いました。

オープニングデモでのグラフィックといい、

近代の人間とは思えない脚を露出した出で立ちといい狙ってるでしょ。

 

 

今自分がイメージするスペイン人男性というと、

ラテン系というか黒髪に肌もそんなに白くないイメージなんですが、

このエリックといいストⅡのバルログといい

何でこの年代のゲームに登場するスペイン人は

サラサラの金髪に中性的といった属性を背負わされてるんでしょうね。

餓狼伝説ローレンス・ブラッドはまだリアリティある方か…)

 

闘牛、フラメンコ、情熱の赤いバラみたいなのが混ざり合って

もれなくナルシストっぽい属性もついてきたりして。

自分が90年代当時から知っていたのはバルログだけでしたが、

複数脳みそに入れていたら

そのままスペイン人に対しての認識が危うくなるところでした。

サムライとニンジャがまだ現代の日本に存在してると思い込んでる

人のことをとても笑えない状況になっていたかも…なんてね。

 

話が変な方向に逸れました。

金髪のスペイン人がありえない!ってわけじゃなくて、

珍しいよねっていうトークなのでそこはなんとかっ…。(予防線)

 

 

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面クリア型の進行で、全6ステージ。

第1ステージはルーマニアのドラキュラ城跡。残党狩りですね。

 

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ここは操作に慣れるためのステージといったところで

さほど苦戦せずにクリア。

 

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第2ステージはギリシャアトランティス神殿。

海に沈んだはずの幻の都市がよみがえっているというトンデモ設定。

この好き勝手さがゲームならではで好きです。

 

 

水位が上がったり下がったりといった強制スクロールもあり。

さすがにトンデモ設定をわざわざぶち込んできただけあって、

ステージ構成や背景美術などが際立ってます。

遊んでいてすごく面白いし世界観にどっぷり浸かれる。

 

 

凡ミスもしつつですがこのステージはクリア。

 

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第3ステージはイタリアのピサの斜塔。観光旅行か?

実際に現地を旅行した方から話を聞いたことがあるんですが、

登ってみると外から見る以上に傾きを感じるらしいですね。

 

このゲームにおいてもその通りの設計で、

マップが斜め方向に広がっていたり

ぐらぐら揺れる塔の中をひたすら上に登って行ったりと

ステージ2以上にプレイヤーを楽しませてくれます。

ドットからなる平面の世界でどうやってあの傾き感を演出しているんだろう…。

なかなかに謎な技術でした。

 

 

 

塔の頂上でのボス戦もくるくる回る足場の上での戦闘。

伝統のはじかれ死を一番見たシーンだったかもしれません。

 

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ステージ4はドイツの兵器工場。

登場するスケルトンもなにやらドイツ兵らしきヘルメットを被っていたりと

時代背景を感じるいいステージなんですが、

アクションゲームの工場ステージというと一撃死ギミックがつきもの。

 

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見るからにヤバげな回転体

案の定ギミックと壁に挟まれての圧死、上下する足場に乗れず転落死、

巨大なカッターに切り刻まれて死とミス数がかさむかさむ。

 

 

 

ゲーム初心者時代から経験してきた現場猫的な死に方であると同時に

リアル世界でも親戚がそういう事故で亡くなってるので

トラウマを感じずにはいられません。アトラクションなんてもんじゃねーぞ。

 

 

このステージの『Iron Blue Intention』は

スマブラSP』でもアレンジ収録された名BGM。

このステージは悪魔城シリーズにあまりないであろう

機械文明的な雰囲気と合わせて

いかにも『バンパイアキラー』らしい象徴的な場所と言えるかもしれません。

 

w.atwiki.jp

 

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ステージの中ボスはフランケンシュタイン

グラフィックが巨大でビビりました。

見た目通り派手に動き回るタイプじゃないんですが、

電撃を使った迎撃戦術が手強い。

彼もまた『スマブラSP』でノミ男と共にスピリッツとして参戦してましたね。

 

 

ステージのボスは機械仕掛けの生命体『ギアスチーマー』。

機械文明もここまできたらSFだろうという

悪魔城らしからぬコミカルな外見とモーションの敵。

全体的に動きが緩慢でこちらを明確に狙ってくる攻撃が少なかったので

それほど苦戦せずに済みました。

 

このあたりで気が付いたんですが、全体的にステージ攻略の方が難しくて

ボス戦はさほど詰まるような局面は少ない気がするなと。

あと、やり直しした際の復帰ポイントが直前に設定されているので

そこが『血の輪廻』と比べて親切な点かも。

 

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ステージ5はフランスのヴェルサイユ宮殿。観光旅行か?

ツタに覆われて庭園には妖花がはびこり、

マリーアントワネットの亡霊が彷徨うという自由な創作っぷり。

 

 

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一つ前のステージのものもありますが、背景美術がホントに素晴らしい。

1994年発売という、ドット絵技術のまさに集大成を迎えていた頃の

発売であるこの作品。

質感・陰影・明暗…。

極まった表現力による世界観の書き出しもまた、

このゲームの面白さを数段押し上げているのかもしれませんね。

 

同時期発売のゲームはというと、『FF6』、『スーパードンキーコング』、

MOTHER2』、『FE紋章の謎』など錚々たる顔ぶれ。

自分がちょうどプレイヤーとしてゲームデビューした年でもあります。

ゲーム黄金時代のひとつと言ってもいいと私は思ってます。

 

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ここでコンティニュー数も尽きてしまい、パスワード表示画面へ。

これを入力することによりステージの最初から復帰できるという

これまた親切設計。

エムブレム、ジュエル、オノというよく分からない組み合わせ。

 

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ステージ5後半から銃器を使う敵や車輪で爆走する敵など

明らかに対処が難しい敵が増え、ボス戦までに削られまくりました。

 

この車輪の敵、身体を改造されてる風なんでしょうけど

タイヤの付き方がなんかセグウェイみたいじゃありません?

画像だけじゃ伝わりづらいんですけどこれがまた猛スピードで、

セグウェイで爆走してる姿が脳内に一瞬よぎって

面白くなってしまった一コマでした。

 

 

ボスのプリンセスオブモスを撃破して最終ステージへ。

決戦の舞台はイギリスのプロセルピナ城とのこと。

そんな名前のお城はないので突如現れた系でしょうね。

主はドラキュラではなくエリザベート・バートリーですが

ドラキュラ城的な立ち位置かと。

 

ちなみに、プロセルピナとはペルセポネーのこと。

パズドラでもお世話になったハーデスのお嫁さん。

冥府の女主人として悪魔的な扱いをされることもあると

最近調べて初知りしました。

ペルセポネーとしては攫われた立場なのにひどい扱いだ。

 

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ドットのズレによってプレイヤーの空間認知をバグらせてくるマップや、

上下反転のマップが何とも嫌らしいですが、

その分敵の襲来は少なめなので落ち着いて攻略。

ハードのスペック、横スクロールという視点固定、グラフィックなど

いろいろと制約があるであろう中で趣向を最大限凝らしたというような

仕掛けが続いて、90年代らしさにしみじみしました。

 

中間地点のボスは死神・デス。

まず最初にカードによる過去のボスとの再戦が行われ、

(ゴーレム、ガーゴイル、ギアスチーマーの3体)

その後デス本人との対決というなかなかの持久戦。

 

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カードの引きによっては途中で回復を挟めるんですが、

運悪く最後に2枚分固まりました…。

あの肉のばらまき量すごいですね!

ステージ途中に今作は全然回復アイテム(肉)が出ないなー

と思っていたら、死神が着服していたとは…。(違う)

攻撃パターンが一向に読めず苦戦しましたが、

直前に全回復していたのもあって粘り勝ち。

 

 

ラストバトルに向かう際の道中では『シモンのテーマ』が流れて

プレイヤーの闘志を盛り上げてくれるという嬉しいサービス。

このゲームにシモン自身は不在ですが、

歴代作品の主人公としてドラキュラ討伐を繰り広げた彼の象徴たる曲。

まさに今シモンのようにドラキュラを狩るその時なのだと。

スマブラでしか聴いたことがなかった私も思わずテンションが上がりました。

 

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メデューサ、ドラキュラ、ドロテア、そして真の姿のドラキュラと

連戦に次ぐ連戦でしたがなんとか撃破。

イージーだったためかエリザベートとの直接対決はなしでした。

そこカットされるんだ!?!?!?

やはりノーマルでやれってことですね…。

 

 

敵が上方に陣取ることが多く、

エリックのハイジャンプがここにきて無双レベルの活躍に。

いや、本当だったらある程度縛らないとゲームがつまらなくなるレベルの

壊れっぷりなんですけど、気付いてからはついつい多用してしまいました。

 

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窓から差し込む日光が戦いの終わりを告げる…

 

クリアまでに何戦あるか分からなかったのでインチキっぽいクリアでしたが、

ステージ構成や大まかな攻略法が分かったので今度もし遊ぶ機会があったら

ジョニー操作でやってみるとか、難易度ノーマルでやってみるとかかな…。

イージーはやはりイージーだったという感想。

 

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プロセルピナ城の崩壊を見届けたのち、

エリックは頼れる武器・アルカードスピアを封印したもよう。

聖鞭バンパイアキラーが子孫代々受け継がれていくのに対して

それでいいのか…?ドラキュラまた復活するかもよ…?

 

討伐に乗り出した理由が、恋人を吸血鬼へと変えた

エリザベート一味に対しての復讐だったためか顔は晴れないですね…。

復讐キャラにありがちな結末だ…。

孤独で空虚な半生が彼に待ち受けてると思うとつらすぎる…。

 

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ノーマルモードやれや」って直々に言われてしまう

 

スタッフロールが流れゲームクリア。

初めに述べた通り、気になってたのにプレミア化していて

遊ぶ事ができなかった作品をこうして遊べる機会があって

本当によかったです。

 

クリアまで5日程度と、

ボリューム的には現代のゲームからしたら小さなものかもしれませんが

久々にゲームらしいゲームをした!っていう満足感もありよかったです。

たまにはこういうのをやらないと。

 

この調子で今年は新作も遊びつつ気になってた旧作に

どんどん手を付けていければいいですね。

そううまくいく気はしませんが、1本/月あたりを目標にしたいです。

 

バンパイアキラー』と設定が地続きになっているのが

ニンテンドーDSの『ギャラリーオブラビリンス』ということで、

これはそっちも遊ぶ流れでしょ!と言いたいところなんですが、

残念ながらこちらもプレミア化。

今現在10000円前後しているようです。

でもやりたい気持ちが強い…。

DSという特殊(二画面)な制作だし、移植はかなり厳しいだろうなあ…。

前向きに購入検討ということでゲーム屋行ったらチェックするようにします。